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投稿時間:10/04/29(Thu) 18:43
投稿者名:秋桜児
Eメール:
URL :http://ucosmos.blog95.fc2.com/blog-category-13.html
タイトル:Re^3: 生命保険の原価

付加保険料について、コメントさせていただきます。
長文失礼いたします。

T.「付加保険料」についての私の理解

・営業保険料=純保険料+付加保険料とあらわされる。
・付加保険料は、純保険料への「上乗せ」であり、営業保険料(売値)の一部を構成しているだけ。付加保険料は、会社の事業費に充てられる部分と代理店手数料に充てられる部分、会社の儲けになる部分から成り立っている。予定事業費とは必ずしも同じではない。

このことは、「付加保険料」には、生命保険会社ごとの「戦略」が含まれているものだと理解しました。

@定期保険商品で、新規保険加入世代である20歳代〜30歳代をメインターゲットにして、
この世代にインパクトのある安い保険料を提供しよう。他の世代にはインパクトが欠けてもよい。(割安感が薄れてもよい。)
定期保険全体で、事業費を賄えれば良い、という戦略。

A定期保険商品で、新規保険加入世代である20歳代〜30歳代をメインターゲットにしつつも、
全世代から平均的に儲けよう。
定期保険全体で、事業費を賄えれば良い、という戦略。

B特定の商品で、全世代にインパクトのある安い保険料を提供しよう。
その商品では、十分に事業費を賄えなくても良い。
このことにより、会社の知名度を上げ、他の商品でガッポリ儲けよう。
自社が扱っている商品全体で、必要な事業費を賄えれば良い、という戦略。

@であれば、保険料比例方式で付加保険料を計算する定期保険を販売している、ライフネット生命の戦略。
Aであれば、保険金比例方式で付加保険料を計算する定期保険を販売している、多くの生保の戦略。
Bであれば、他社に比べて圧倒的に安価な終身医療保険(メディスマート)を販売していたPCA生命は、この戦略であったのではないかと考えています。

このような戦略の元で付加保険料が決定され、純保険料に上乗せされて、営業保険料になっている、と理解しました。
(Bのような戦略商品を販売する生保は少ないのではないか、という印象を持っています)

坂本さんがお書きになった、『生命保険「入って得する人、損する人」』は読ませていただいていました。
『「生命保険は助け合い」というのは迷信です』と書かれた部分も読みました。
この部分に対して、Dr.KENさんは、「そんなに正直に書いてしまってよいの?」という感想を述べていました。
保険営業員の多くも、『「生命保険は助け合い」というのは迷信です』ということを知っていながら、顧客に対しては、「愛」だの「助け合い」だのという「迷信」を伝えているのでしょう。
保険商品は、単なる「商売のタネ」に過ぎないのに。

だからこそ、、「愛」だの「助け合い」だのということが「迷信」であることをよりハッキリ消費者にわかってもらうために、保険料内訳の説明に商売用語である「原価」という言葉を使う意味はあると思います。

U.『保険商品ではなぜ「原価」を気にするのか』に対する私の理解

多くの場合、保険商品は、購入代金(保険料)を支払っている長期間にわたり、その効能が実感できない商品です。
効能を実感してしまうときになってはじめて、こんなことのためにあんな大金を支払っていたのか、ということがわかる商品です。
あるいは、効能をまったく実感しないまま、払い終わった後で、こんな大金をつぎ込んできたのかを実感しがちな商品です。

だから、その保障のために支払う保険料は妥当なのかどうかを探る手がかりの一つとして、
原価を知りたい、会社経費部分を知りたい、
のではないでしょうか。

営業保険料ベースであれば、大きな違いは見えないかもしれませんが、付加保険料ベースでは違いが際立ってきます。
当ブログ・付加保険料比較
http://ucosmos.blog95.fc2.com/blog-entry-284.html

保障内容(効能)はほぼ変わらないのに、A社に比べB社の付加保険料が3倍であるとした場合、それに見合う付加価値をB社保険営業員は顧客に提供してくれるのか?
大して役に立たない、あるいは、却って害がある価値を提供してもらうくらいなら、
A社の商品を選ぼう、という判断基準にもなります。

保険営業員のうち、会社や自分の役に立つ営業をしようと考えている営業員は多いでしょうが、顧客の役に立つ営業をしようと考えている営業員はどれほどいるのでしょうか?
自分が購入したいと思う保険商品を、顧客にも販売したいと思う営業員はどれほどいるのでしょう。
顧客のためになる営業(自分が購入したいと思う商品を、顧客にも販売)していたら、自分の生活が成り立たなくなってしまうでしょう。

こんな程度の営業をしてもらうために、その営業コストが付加保険料に含まれているくらいなら、なるべく付加保険料の少ない保険商品を選ぼう、という判断にならないでしょうか。


以下は関連一覧ツリーです。
- 生命保険の原価 - 坂本嘉輝 10/04/20(Tue) 09:48 No.3484
Re: 生命保険の原価 - 秋桜児 10/04/24(Sat) 13:58 No.3487
No 3503の秋桜児さんのコメント... - 坂本嘉輝 10/05/23(Sun) 20:16 No.3505
No 3501の通りすがりさんのコメ... - 坂本嘉輝 10/05/23(Sun) 19:35 No.3504
Re^2: 生命保険の原価 - 坂本嘉輝 10/05/17(Mon) 21:32 No.3498
Re^3: 生命保険の原価 - 秋桜児 10/05/22(Sat) 16:29 No.3503
Re^3: 生命保険の原価 - 通りすがり 10/05/19(Wed) 20:01 No.3499
Re^4: 生命保険の原価 - 坂本嘉輝 10/05/20(Thu) 09:08 No.3500
Re^5: 生命保険の原価 - 通りすがり 10/05/21(Fri) 01:49 No.3501
Re^6: 生命保険の原価 - 一消費者 10/05/21(Fri) 07:53 No.3502
Re^2: 生命保険の原価 - 坂本嘉輝 10/05/11(Tue) 10:45 No.3496
Re^3: 生命保険の原価 - 秋桜児 10/05/12(Wed) 22:49 No.3497
Re^2: 生命保険の原価 - 坂本嘉輝 10/05/03(Mon) 12:28 No.3493
Re^3: 生命保険の原価 - 秋桜児 10/05/06(Thu) 19:38 No.3495
Re^2: 生命保険の原価 - 坂本嘉輝 10/04/25(Sun) 20:14 No.3488
Re^3: 生命保険の原価 - 秋桜児 10/04/29(Thu) 18:43 No.3492
Re: 生命保険の原価 - actuary_math 10/04/21(Wed) 20:49 No.3486
Re^2: 生命保険の原価 - 坂本嘉輝 10/04/26(Mon) 16:48 No.3489
Re: 生命保険の原価 - Dr.KEN 10/04/20(Tue) 23:05 No.3485
Re^2: 生命保険の原価 - 坂本嘉輝 10/04/26(Mon) 16:56 No.3490
Re^3: 生命保険の原価 - Dr.KEN 10/04/28(Wed) 01:35 No.3491
Re^4: 生命保険の原価 - 現役保険営業マン 10/05/04(Tue) 13:02 No.3494


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